見どころ満載!弘道寺 伊豆市天城湯ヶ島 2024年6月
天城神社に参拝した際、お隣にお寺があることに気づき、せっかく天城まで来たのでこちらもお参りしていこうと思い、山門前へ。
そこは伊豆八十八ヶ所霊場の二番札所、弘道寺(こうどうじ)でした。
何やらこちらも歴史が深そうな雰囲気。
本堂まで上がってみると、賽銭箱はなく、本堂の中に入ることもできなそうだったので、その場で手を合わせて、御朱印を頂いて帰ろうと隣の社務所の呼び鈴を鳴らすと、ご住職の奥様(?)が出て来て下さいました。
そこでカミさんがファインプレー。
「よろしければ本堂の中を拝見させていただけませんでしょうか?」
この一言が、このお寺の凄さを知る事ができるきっかけになりました。
カミさんの問いに奥様は快諾してくださり、いざ本堂へ。
中にはとても立派な御本尊(聖観世音菩薩像)が!
なんとこの仏像、平安末期の作だそうです。
詳しいお話は伺いませんでしたが、時代的に伊東の南禅寺や、伊豆の国の願成就院などの仏像が造られた年代に近いので、ひょっとしたら行基や慶派の誰かの作なのかな?と思うと歴史浪漫が広がります。
さらに、本堂の一角に古びた看板と床几(しょうぎ)が。
看板は、「亜米利賀使節泊」と書かれているそうで、1857(安政4)年、初代駐日アメリカ総領事のタウゼント・ハリスが宿泊した際、山門前に掲げられたであろうもの。
そして床几は、その時ハリスが使用したとされるものなのだそうです。
そして、ハリスは下田から伊豆半島を北上して来た時、弘道寺の少し手前のところから初めて富士山を見たそうで、その時の感想が日記に記されており、その一文が弘道寺の山門脇の石碑に書かれています。
弘道寺の見どころはこれだけでは止まりません。
本堂の襖に達磨大師の絵が描かれているのですが、なんと、これを書いたのは漫画「包丁人味平」や「プラレス三四郎」の原作者、牛次郎(ぎゅうじろう)さんなのだそうです!
牛次郎さんは現在出家して、伊東市に願行寺というお寺を開かれたそうで、ご縁があって弘道寺の襖絵を描いてくれたのだそうです。
さらに、前述した山門脇のハリス宿泊記念碑の横にはかわいい福禄寿の像がありました。
弘道寺は伊豆七福神のうち、福禄寿を祀っているお寺なのだそうで、七福神巡りをしていらっしゃる方は、参門向かって左側、ハリス宿泊記念碑の横を探してみて下さい。
おまけ知識として弘道寺さんで知った事は、とびっきり静岡でゲストコメンテーターとしてよく出演されているガダルカナル・タカさんが湯ヶ島の出身で、弘道寺さんの檀家さんなのだそうです。
タカさんが静岡にゆかりがある方、しかも伊豆の湯ヶ島出身だったなんてびっくりしました。
以上の情報は、ご住職&奥様からたくさんお話し頂きました。
本当にありがとうございました。
最後に、弘道寺さんは春先に色々な花が咲くそうなので、4月から5月が見頃だそうです。
次回はその時期に伺いたいと思います。